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豊胸に若返り! 脂肪注入の国際学会レポート2015

脂肪の躍進が目覚ましい再生医療の世界。美容に関係が深い脂肪だけに、その国際学会は診療に直結する情報が多く見逃せません。今回は、脂肪注入の国際学会レポートをまとめてみました。

脂肪の活用を牽引する世界のトップサージャンが集結!

脂肪の活用を牽引する世界のトップサージャンが集結!

再生医療界のトップサージャン(世界でもトップクラスの外科医)が集う国際再生医療形成外科学会(ISPRES)が、12月4〜6日に中国・北京で開催されました。今や再生医療は脂肪なしに語れない状態なだけに、発表者も美容医療にゆかりある大物ばかり。例えば、豊胸・乳房再建と言えばまず名前のあがるDr. Roger Khouriに、しこりをつくらない脂肪注入技術を編み出したDr. Sydney Coleman、そして脂肪幹細胞の父、世界のDr. 吉村浩太郎の姿も。他にもまだまだ権威あるドクターが名を連ねる学会でした。
THE CLINICからはDr. 山川とDr. 大橋が参加。この二人の話を基に、いま何が良しとされているのか、脂肪活用の常識や最新トレンドに迫ります。

世界中が認めたBRAVAの威力と脂肪の関係

世界中が認めたBRAVAの威力と脂肪の関係

まず触れたいのが、「BRAVA(ブラバ) のためにあった学会」とDr. 大橋が評するほど、この豊胸術の有用性が広く認知されたということです。なかでもDr. Khouri発表のBRAVAを併用した豊胸症例は、深く印象に残るほどの内容だったと言います。
乳房に特殊な吸引カップを装着し、皮膚と皮下組織を拡張しボリュームアップを図るBRAVA。拡張された乳房内なら内圧に弱い脂肪も生き残りやすく、血流が増加するBRAVAと血管新生の作用を持つ脂肪の相性は抜群です。Dr. Gino Rigottiも、放射線治療なしなら乳がん術後の乳房再建もBRAVAのみで可能と報告。ただし、放射線療法後の硬くなった皮膚をBRAVAのみで拡張するのは難しいため、脂肪の肌質改善作用を併用して柔らかくした後に使用するのが好ましいという、脂肪の新たな活用法を示した臨床結果を発表しました。

脂肪のポテンシャル、若返りへの応用も進む!

脂肪のポテンシャル、若返りへの応用も進む!

脂肪の持つこの肌質改善作用は、脂肪に期待されるポテンシャルのひとつ“組織を潤わせる”作用の成せるわざです。他のポテンシャルとしては、豊胸や乳房再建をかなえる“ボリュームアップ”や研究段階ながらアトピー治療などへの応用が期待される“免疫改善”が上げられますが、組織を潤わせることは美容とも結びつきが強い働き。今回の学会でも、Dr. 山川・大橋ともに最も共感したと話すのが、Dr. Patric Tonnardの顔への脂肪注入のプレゼンでした。
彼の発表内容は、ナノファット(とても微細な脂肪)で肌質改善を図るというもの。まさにTHE CLINICのマイクロCRF のコンセプトと同じだったのです。さらに、若返りを図る際には一番見られる顔の中央部分のリフトアップが重要とのことでした。そのために必要なのが、フェイスリフトと脂肪注入の併用。こちらも3Dセルリフト とまったく同じ考えを形にしたものでした。

拡大するCRFシェア

拡大するCRFシェア

このように、脂肪に様々な作用が期待できる理由のひとつとして、脂肪幹細胞の存在があげられます。THE CLINICが脂肪を専門に扱うようになった理由も、そこにあるとDr. 山川。2001年に組織再生の鍵となる幹細胞が脂肪に豊富に含まれていることが判明し、安全かつきれいに脂肪を採取できる専門クリニックこそが医療の発展に貢献できるという可能性を見出したからだと言います。
実際に学会でも、セリューションに代表するような幹細胞を含む細胞群(SVF)を添加する方法と、コンデンスリッチファット(CRF)のように強い遠心分離にかけて幹細胞を濃縮する方法という、幹細胞にフォーカスした二極化が目立ちました。ただ、SVFは抽出の際にケミカル薬品を使用することなどから、ヨーロッパでは規制が始まっており、イタリアではバストへの使用は認められていません。アメリカのFDAも工程は最小限の操作しか認めておらず、今後この規制の波は強まると考えられます。そんな潮流からか、「前々回よりも強遠心を支持する割合が増した」とDr. 大橋も肌で感じたそうです。

世界の総意となったマルチプルインジェクション

世界の総意となったマルチプルインジェクション

期間中には、安全な脂肪注入技術を確立したDr. Colemanを交えてのディスカッションも行われました。脂肪の加工方法についてはまだ考え方が様々あるようですが、注入技術に関しては全員一致の見解だったそうです。それが“細かく、そして入れ過ぎない”ということ。Dr. Khouriも「いつ脂肪注入をやめるかが、外科医の良し悪しを決める」と話すほど。
この注入技術については、過去のコラムでもマルチプルインジェクションという名称で何度も取り上げています。Dr. 吉村の発表によれば、注入した脂肪は外側1.2mmしか生き残りません。そのため、直径2mmのパスタ状での注入が好ましく、THE CLINICでもこの手法を採用しています。

脂肪のことならTHE CLINICにお聞きください

「脂肪の再生医療は、美容医療でも最も発展が期待される分野。今後もフォーカスして、世界最高水準をご提供します」。学会を振り返り、今後の展望をこう語ったDr. 山川。その言葉に二言はなく、早速年明けにはナノファットのDr. Tonnardのクリニックを訪問し、意見を交わす予定なのだそう。
今後も、THE CLINICは世界中から脂肪活用の情報を集め続けます。また新情報が入り次第、本コラムでもご紹介していきますので、お楽しみに。

コラムのポイント

  • BRAVAの豊胸効果を世界に知らしめた学会となった
  • マイクロCRFや3Dセルリフトのコンセプトは世界にも通用する
  • シンプルな操作で脂肪幹細胞を濃縮できるCRFはシェア拡大中